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    【1分ビジネス用語】戦略と戦術の違い-「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」に学ぶ

    戦略と戦術、恥ずかしながら整理できていませんでした。

    部下や後輩に、
    「戦略と戦術の違いをわかりやすく説明してください」
    と言われたらどのように説明しますか?

    まずは1分で解説します。

    目次

    戦略、戦術には必ず「目的」が紐づいています。

    最上位に目的があり、「目的」→「戦略」→「戦術」と下方展開します。

    では、戦略とはなにか。

    「戦略とは、何か達成したい目的を叶えるために、自分の持っている様々な資源を、何に集中するのかを選ぶこと」

    引用元:「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」角川書店.

    戦略は「方向性」と言い換えることもできます。
    会議やプレゼンの場で「方向性」が出てきたら、戦略の話です。

    では、戦術とはなにか。

    戦略を実行するための具体的なプラン

    引用元:「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」角川書店.

    目的のない戦略はないし、戦略のない戦術はない。
    「目的、戦略、戦術」は必ずセットになっている、と覚えましょう。

    以上、「【1分で解説】戦略と戦術の違い」でした。

    ここからは少し詳しく解説していきます。

    戦略と戦術の違い。
    その答えは「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」にわかりやすく書かれています。

    この本の著者は、森岡毅(もりおか つよし)さん。
    経営危機にあったUSJをV字回復させたマーケティングのスペシャリストです。

    1972年生まれ。神戸大学経営学部卒業後、1996年P&G入社。

    ブランドマネージャーとして日本ヴィダルサスーンの黄金期を築いた後、2004年P&G世界本社(米国シンシナティ)へ転籍、北米パンテーンのブランドマネージャー、ヘアケアカテゴリー アソシエイトマーケティングディレクター、ウエラジャパン副代表を経て、2010年にUSJ入社。

    2012年、同社CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)、執行役員、マーケティング本部長。

    USJ再建の使命完了後、2017年、マーケティング精鋭集団「株式会社刀」を設立し、マーケティングを普及させることで日本を元気にする活動に邁進する。

    引用元:株式会社刀ウェブサイト

    主な著作には

    『確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力』
    『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』

    があります。

    戦略と戦術の違いを理解するには、まず目的と目標の違いから整理する必要があります。

    目的と目標の違いについて。

    森岡さんはこのように述べています。

    目的(Objective)とは達成すべき使命のことであり、戦略思考の中では最上位の概念です。

    目標(Target)とは、その目的を達成するために経営資源を投入する具体的な的のことです。 これをわかりやすく言い表した例があります。

    「目的はパリ占領、目標はフランス軍」

    引用元:「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」角川書店.

    とくに日本人は目的と目標を混同しがち。

    その理由について、このように解説しています。

    日本では目標という言葉を、目的に近い意味で使っている場合も少なくないのです。

    日本語では目標にもう1つ意味があるからです。 目標を「到達目標」のように英語で言うところのGoal(ゴール)の意味で使う場合です。

    英語ではそれぞれTarget(ターゲット)とGoal(ゴール)という別の単語を使います。

    引用元:「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」角川書店.

    目的はObjectiveあるいはGoal、目標はTarget

    英語に置き換えた方がイメージしやすいですね。

    いよいよ本題の戦略と戦術の違いについて。

    森岡さんは戦略をこのように定義しています。

    戦略とは、目的を達成するために資源(リソース)を配分する「選択」のこと。

    引用元:「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」角川書店.

    投げられてくる全てのボールを全力で打ち返していたら、すぐに消耗してしまいます。

    大事なのはボールを見極めてフォーカスすること。残りのボールをうまく処理すること。

    とりあえず全部やろうとすることは、無意味に資源を分散させているだけの「戦略なき愚か者」のすることです。

    引用元:「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」角川書店.

    そして戦術とは具体的で目に見えるもの。

    私たち生活者が肌で感じるのは「戦術」の部分です。

    そして、重要なのは目的、戦略、戦術の順番。

    「戦術は常に戦略の下位概念です。

    戦略的思考は必ず、「目的」→「戦略」→「戦術」と下方展開していきます。

    目的に直結している上位概念である戦略は、実際には消費者からは見えにくいものなのです。」

    「戦略的に考えられるということは、「目的→戦略→戦術」の順番で大きいところから考えられるようになるということです。

    決して具体的で発想しやすい戦術から考えないということです。」

    引用元:「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」角川書店.
    • 目的とは使命であり、最上位の概念
    • 目標は経営資源を投入する具体的な的
    • 戦略とは目的を達成するための資源(リソース)の選択
    • 戦術とは戦略を実行するための具体的なプラン
    • 戦略的思考は必ず「目的」→「戦略」→「戦術」と下方展開する

    「目的と目標」「戦略と戦術」の違い、そして順番。

    これらを理解したことで、日々の仕事を俯瞰して見ることができるようになり、何より意思決定がしやすくなりました。

    さらに「戦略のカスケードダウン」を理解することで、チームやメンバーとディスカッションするときに「今どのレベルの話をしているのか」を整理することができるように。

    ”マーケティング入門”とありますが、仕事に役立つヒントがたくさん詰まった本なので、興味のある方はぜひ読んでみてください。

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